Mar
27
2005

感動を伝える仕事

アートフォトサイトのワークショップに参加しました。今まで悩んでいたこと、ごちゃごちゃしていたことが整理されたような気がします。少しずつですけど。。。とにかく私には衝撃のワークショップでした。

というのも、大学を卒業してからも写真を撮りつづけてはいたんですけど、なんかこう、意味を見出せなくなってしまったというか、楽しめなくなっちゃってたんですよね。明らかに商業写真ではないとわかっていたけれど、誰に見せたら良いのか、どこで評価されるのかが分らなかった。だから、私が勉強したこと(興味のあったこと)とビジネスは結びつかないのだと、心の底でずっと思っていたんです。

写真といっても分野は様々。分野が違えばクライアントも評価する人も写真の良し悪しも変わってくる。今の日本ではコマーシャルとアートがごっちゃになっているところがあるので、はっきりとした境界線がないのが現状。欧米でのアート写真のマーケットの話を聞くと、写真に対する考え方が全く違うので正直うらやましいとさえ感じました。

写真家の在り方も多種多用で、日本ですと商業(コマーシャル等)カメラマンの傍ら自分の作品を発表・販売することが多いと思いますが、欧米では全く別の職業をもちながらライフワークとして素晴らしい作品を発表する方も多いのです。別の職業であることは様々なものの見方ができると言う点で、むしろプラスであることもあります。

なるほどなーと思ったのは、作品の評価はイメージ(映像・視覚的)・テクニック(技術的)・感動(情緒に働きかける)という複数の要素で決まってくるということです。当たり前と言えば当たり前なのですが、例えば、技術的にも優れていて美しい写真を見たとして、スゴイ、どうやって撮ってるんだろう?と技術に感嘆することを感動と取り違えることがあります。それは作者の真の感動が伝わっているわけではないんですね。このように考えると、自分に何が欠けているのかというのが分ってきます。んー、上手くいえないけど、お話をしてくださった福川さんは非常に分りやすく明快に説明してくださいました。

今回のワークショップでは、自分の考え方・価値観をガラっと変えてしまうほどの貴重なお話をしていただいたので、これからも迷いつつも向かう方向はブレないと思います。プロのギャラリストに作品を見ていただけたのも良い経験となりました。仕事とは別に、自己満足・アマチュアの域を抜け出すことが当面の目標になりそうです。

ワークショップの後はどっと疲れが出て、家で何をしたか全く覚えてないくらいでした。

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