行ってきました、写真美術館で開かれている横須賀氏の写真展。
んー、スゴイとしか言いようがない。
好きとか嫌いとかそういう次元じゃない。
「写真」を追い詰めるところまで追い詰めた
ギリギリ感に狂気さえ感じる。
学生の頃は、
「資生堂の写真を撮っていた現役のゼミの先生」
って位の認識しかなかったので、このような作品を撮っていたのを知って正直衝撃でした。
あー、もっと色々書きたいんだけど、
仕事で疲れきってしまって表現がいつにもまして貧弱なので、
時間があるときにでも。
作品集の中での荒木氏のコメントが非常に分りやすい。
「武士の功光、商人の篠山」
(両人とも日芸。)
今日は東京都写真美術館で、古典技法「ブロムオイル」のワークショップを受けてきました。もともと古典技法全般に興味があるのですが、絵画のように美しいオリジナルプリントを見て、これは試さねば!と思い応募しました。
ブロムオイルは、19世紀末から20世紀初頭にかけて多く使われた古典プリント技法です。前に「きっとオイルを使うんだろう。。。」と勝手なことを書いてたんですけど、オイルは使いません!インクでした。。。(油性ではあるけれど。)
簡単に説明すると。。。
プリント後、印画紙上のゼラチン層にある銀をブロムオイル用の漂白液で銀画像を漂白し、漂白液中に含まれる重クロム酸カリウムでゼラチン部分を硬くさせていく。銀の濃度(=画像の明暗:濃度が濃い部分は黒い)によってゼラチンの硬さが決まり、ゼラチンの硬さによって水分の吸収量が変化し、印画紙の表面に版画のような凹凸ができあがる。
その凹凸にブラシを使って油性インクを叩き込んでいきます。水分を多く吸収しているゼラチン部分(=ハイライト部)はインクを弾き、ゼラチンが硬い部分(シャドー部)はインクを吸着し色がついていく、という仕組みです。
インクを叩き込むところは、ひじょーに根気が要ります。なかなか上手くのらないんですよ。。。この手法は日本で特に盛んだったようで、このような根気の要る作業が日本人の気質にあってたんじゃないか?なんて言われているようです。
※ブロムオイルの手順は私のサイトで紹介しています。
アートフォトサイトのワークショップに参加しました。今まで悩んでいたこと、ごちゃごちゃしていたことが整理されたような気がします。少しずつですけど。。。とにかく私には衝撃のワークショップでした。
というのも、大学を卒業してからも写真を撮りつづけてはいたんですけど、なんかこう、意味を見出せなくなってしまったというか、楽しめなくなっちゃってたんですよね。明らかに商業写真ではないとわかっていたけれど、誰に見せたら良いのか、どこで評価されるのかが分らなかった。だから、私が勉強したこと(興味のあったこと)とビジネスは結びつかないのだと、心の底でずっと思っていたんです。
写真といっても分野は様々。分野が違えばクライアントも評価する人も写真の良し悪しも変わってくる。今の日本ではコマーシャルとアートがごっちゃになっているところがあるので、はっきりとした境界線がないのが現状。欧米でのアート写真のマーケットの話を聞くと、写真に対する考え方が全く違うので正直うらやましいとさえ感じました。
写真家の在り方も多種多用で、日本ですと商業(コマーシャル等)カメラマンの傍ら自分の作品を発表・販売することが多いと思いますが、欧米では全く別の職業をもちながらライフワークとして素晴らしい作品を発表する方も多いのです。別の職業であることは様々なものの見方ができると言う点で、むしろプラスであることもあります。
なるほどなーと思ったのは、作品の評価はイメージ(映像・視覚的)・テクニック(技術的)・感動(情緒に働きかける)という複数の要素で決まってくるということです。当たり前と言えば当たり前なのですが、例えば、技術的にも優れていて美しい写真を見たとして、スゴイ、どうやって撮ってるんだろう?と技術に感嘆することを感動と取り違えることがあります。それは作者の真の感動が伝わっているわけではないんですね。このように考えると、自分に何が欠けているのかというのが分ってきます。んー、上手くいえないけど、お話をしてくださった福川さんは非常に分りやすく明快に説明してくださいました。
今回のワークショップでは、自分の考え方・価値観をガラっと変えてしまうほどの貴重なお話をしていただいたので、これからも迷いつつも向かう方向はブレないと思います。プロのギャラリストに作品を見ていただけたのも良い経験となりました。仕事とは別に、自己満足・アマチュアの域を抜け出すことが当面の目標になりそうです。
ワークショップの後はどっと疲れが出て、家で何をしたか全く覚えてないくらいでした。
ギャラリー小柳で開かれているダイアン・アーバス展を見に行く。そういえば、自ら金を出して買った初めての写真集は彼女のだったなぁ。。セールだったというのもあったけど(当時高校生)、彼女の「強い」写真はやっぱり衝撃でした。彼女の生き方が、被写体を通して痛いほど伝わってくる。
ギャラリー小柳は今回が初めて。打ちっぱなしコンクリート風のこざっぱりとした空間。作品数が少なかったのがちょっと残念です。プリントはアーバス・エステート承認のセルカーク・プリントとのことですが、スポッティングがちょっと濃いなぁ。。。とか、そんなところに目が行ってしまう自分が嫌。。。純粋に作品を楽しみたいのに。。。良くない癖です。
ファインアートとしての写真についていつも考えるのだけど。。。オリジナルプリントを見る機会というのは、興味がある人がわざわざ写真展に足を運ばないと見れないわけですよね。なぜこれがアートとして成り立つのか、考えることもあまりないと思う。「写真」というメディアがあまりにも身近すぎて、その価値を見出すのもなかなか難しい。。。
。。。「写真を見る目を養うこと」などについてダラダラ思うことを書いたんだけど、ここまで書いてやめてしまった。考えがうまくまとまらない?。中途半端でスイマセン。(いつも中途半端なんだけど(笑)
ダイアン・アーバスの話に戻ると、彼女のバイオグラフィーを洋書で買ったんだけど、バイオグラフィーを英語で読むのはキチィ?!ので、まだ読んでませんが、写真集Revelationsの方は、写真に加えて彼女の生前の資料もたくさん載ってますので、読みやすいと思います。

Diane Arbus